ようやく来た。
妻に先を越され続け、仕事の都合で一度延期になった愛南町への旅。
松山を8時前に出発した。
のんびり国道を走ることから始める
高速道路の有料区間はあえて使わなかった。
国道をのんびり走りながら、休憩を挟んで約3時間。
急ぐ必要は全くない。
誰かのペースに合わせる必要もない。
休みたいタイミングで止まって、飲みたいときにコーヒーを飲む。
気を遣わない。
これが一人旅の醍醐味だ。
妻は長野・滋賀と公共交通機関を使った旅をしている。
今回、自分は車でのんびりと。
夫婦でスタイルが違うのも、心地よいすれ違いのひとつだと思っている。
紫電改展示館
最初に向かったのは紫電改展示館だ。
愛媛県が誇る、日本で唯一現存する実物の紫電改が展示されている。
入館無料。


紫電改は第三四三海軍航空隊、通称「剣部隊」が本土防空戦で投入した高性能戦闘機だ。
圧倒的な劣勢の中でも粘り強く戦い続けた精鋭部隊の歴史が、展示を通じて伝わってくる。
展示を見ていると、胸が痛くなった。
搭乗員の多くが20歳前半だった。
息子と年齢が近い若者たちが、空で命を落とした。
そのことを、頭で理解するのと、実物の機体を目の前にして感じるのでは全然違う。
でも実物を前にすると、重さが違う。
息子のことが頭に浮かんで、なんとも言えない気持ちになった。
来てよかった、と思える場所だった。
愛南市場食堂でランチ
紫電改展示館を出て、深浦漁港内にある愛南市場食堂へ向かった。
人気店なので多少は待つことになるだろうと思っていた。
ラッキーなことにカウンター席が一席空いていたので、すんなりと入ることができた。
人気メニューの海鮮丼も魅力的だったが、今回はお刺身定食を注文した。

かつおと鯛の刺身が出てきた。
ぶ厚い。 プリプリだ。
地元の甘醤油(マルマサ醤油)をつけて食べると、これが反則レベルにうまかった。
この日は台風の影響で日戻りかつおの入荷はなかった。
それだけは非常に残念だった。
でも、お刺身は十分すぎるクオリティだった。
というか、これで「台風の影響で残念」というレベルなら、入荷があったときはどれだけのレベルになるんだと思った。
松山でも魚は食べられるが、産地で食べるのとは違う。
この刺身だけで、愛南町に来た甲斐があったと思えた。
まだ1日目の昼なのに。
石垣の里(外泊)
食後に向かったのが石垣の里、外泊だ。
海沿いの斜面に、びっしりと石垣が積まれた集落。
写真で見ていたが、実際に歩いてみると全然違った。



石の迷路の中を歩きながら、昔の人がこの景観を作り上げたことに驚いた。
海からの風を防ぐために積み上げた石垣が、今もほぼそのまま残っている。
観光地化されすぎておらず、生活の痕跡がそのまま残っている雰囲気がよかった。
派手さはないが、歩いて眺めるだけで味わい深い。
写真を撮りながら、どの角度から切り取っても絵になる場所だった。
妻だったら喜びそうだな、とも思った。
この後は高茂岬へ向かい絶景を満喫しホテルへ。
チャックイン後はいよいよ晩御飯だ。
妻から「ベロベロおじさんにならないように」と言われていたことを、ここで思い出した。
……大丈夫。たぶん。 続きは次の記事で。